多くのトレーダーから高評価を得ている書籍「デイトレード」についてレビューと評価を書きました。ぜひ参考にされてみて下さい。
「デイトレード」とは?
デイトレードは2002年に発売された投資本です。正式な名称は「デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術」になります。
爆発的に売れたわけではないのですが、トレーダーの間で口コミが広がり、20年が経過した現在でも売れ続けているロングセラー書籍です。
主な内容としてはトレーダーとしての心構えや考え方、ルールや損切りの重要性、メンタル論などが書かれています。
一方で手法やテクニカル的なことはほとんど書かれていません。勝てる手法が紹介されているわけではないのでその点はご注意ください。
価格は税込みで2420円。中古だと探せば1500円程度で購入できます。投資ツールを買おうとすると、3万円以上のものがほとんどなので非常に割安に感じます。
また販売開始から20年経っていますが、値崩れしていないあたりに価値が伝わってきます。評価の高さは価格にも表れているようです。
ここからは実際に読んでみたレビューをトレーダー目線で書いていきます。
デイトレード レビュー
著書の中で紙に書きだして、部屋に貼っておきたい名言がいくつもあったのでまずはそちらからご紹介します。
「投資家にとって100%はない。ではどうやったら、勝率を上げられるか。ではどうやったら、負けを減らせるか」
とても共感できる考え方です。トレーダーは過去のトレードを振り返ることで、試行錯誤を繰り返しながら少しずつ上達していきます。
「答えは自分の中にある。自分の分析が間違っていると気づいたら潔く認め損切をする」
損切を決断できるのは自分しかいません。分析の間違いをいつ認められるか、それはトレーダーの実力に直結します。
「勝てるルールに従え。勝てるルールをさらに磨け」
トレードは優勢が高いルールに従って行っていくものです。ルールがない、ルールに従わない場合は成績が安定しません。
「欲望と恐怖に支配されて感情のままに行う投資はただのギャンブルです」
トレードは予め決めたルールに従って行うもの。感情や願望で行うのはただのギャンブル。勝ち組と負け組のトレードの違いを適切に表現していると思います。
このほかにも数多くの格言がありました。トレーダーとしての心構えや考え方を学ぶにはこれ以上ない一冊だと思います。
現役トレーダーの視点から1つだけポイントを補足します。
それは”読んで納得しただけで終わってはいけない”という事です。書かれている内容はどれも的を得ており、説得力があります。
しかし本を読んだだけは勝てるようにはなれません。求められているのは次の行動です。
例えば”勝てるルール”。これが明確でない限り、トレードの結果は変わりません。自分で構築するのが難しければ、勝っているトレーダーから学ぶ必要があります。
そうやって1つ1つを自分のトレードに落とし込んでいく事で、初めてこの本は意味を成します。読み物で終わらせてしまうのはあまりにもったいないです。
自分に当てはめて考えるようにすれば、この本の価値はさらに高まります。その点をぜひ意識して読んでみて下さい。
総合評価
A (85点:文句なしの良書!)
A評価としました。2500円でトレーダーとしての心構えや考え方を学べるのですから、費用対効果は抜群です。内容に関しても申し分ありません。
S評価にしなかった理由は、この本だけでは勝てるようにはなれないからです。まずは勝つための手法を他の教材やツール、スクールなどで身につける必要があります。
「デイトレード」は今の自分に足りないものを気付かせてくれる書籍ではないかと思います。まだ読まれていない方はぜひ読んでみて下さい。