amazon投資本ランキング1位「株式投資2年生の教科書」についての検証記事になります。実際に読んでみた率直な感想と評価を記事にまとめてみました。
株式投資2年生の教科書とは?
まったくの投資初心者ではなく、何かしらの投資を経験したことがある人に向けた投資本になります。今までにありそうでなかったタイプの一冊と言えます。
著者の児玉一希さんは投資スクールの運営者であり、人気Youtuberでもあります。長期投資を得意としており、じっくりと時間をかけて取り組む投資スタイルです。
各章のタイトルを書き出してみます。
第1章 つみたてNISA、iDeCo、インデックス投資の落とし穴
第2章 累計2万人以上の受講生から見る「投資2年生」がやりがちな失敗
第3章 資産形成が加速する個別株投資をやってみよう!
第4章 これが結論!株は「地合い」が9割
第5章 時を味方につける「増配株」のパワー
第6章 投資2年生が知っておきたい実際の相場への心構え5か条
投資2年生がやりがちな失敗から、どのような投資をしていけばよいのかという部分まで順序立てて解説されている内容になっています。
価格は1650円(税込)。投資本は2000円を超えるものが多いので、このぐらいの価格であれば買いやすいですし好感が持てます。
ここからは実際に読んでみた感想を書いていきたいと思います。
株式投資2年生の教科書 レビュー
まずは第1章で「みんな、やっているから」が最も危険という提言をしています。
初心者はつみたてNISA、iDeCo、インデックス投資から入るパターンが多いのですが、やれば勝てるというわけではないことを丁寧に解説されています。
第2章では投資2年生がやりがちな失敗パターンについて解説されており、こちらも非常に的を得た指摘となっていると思います。
著者が投資スクールの運営者だけあって、生徒の失敗談がそのまま本の中身になっているのでしょう。とても説得力がありました。
後半は個別株投資について。売買タイミングやテクニカル指標の使い方、銘柄の選び方などがレクチャーされています。
いずれも重要なポイントではありますが、個別株投資は投資信託よりも10倍以上稼げるなど極端に個別株を進めすぎているところは気になりました。
投資信託には投資信託ならではのメリットがあります。つみたてNISAで積立投資をしていればチャートを見る必要もないですし、ほったらかしで資産運用ができます。
個別株投資の方が大きなリターンが得られる可能性が高い点は事実ですが、売買タイミングやテクニカル指標の使い方・銘柄の選び方の勉強に時間をかけなければなりません。
また個別株投資は銘柄選びや売買タイミングを失敗すると勝てません。そういったリスクとリターンのバランスの部分をもう少し詳しく取り上げてもよかったかもしれません。
どちらか一方ではなく、併用という形でも全然ありだと思います。読者が投資2年生だからこそ、様々な選択肢の中から自分で選ばせるという視点があってもよいように感じました。
総合評価
B (80点:わかりやすい一冊)
B評価としました。内容はとてもわかりやすく、特に投資デビューをして1年以内の方には共感できる部分が多いかと思います。
ノウハウだけではなく、投資で重要なメンタルについても触れられている点もGOODです。買って損はない1冊と言えるでしょう。
「個別株投資>投資信託」の序列がどうしても気になり評価は下げましたが、全体的にはA評価をあげてもよいぐらいの充実度だと感じました。