FXの自動売買ソフト「シークレットセオリーフルオートEA」の検証記事になります。今話題の自動売買ですが、本当に利益が出せるのでしょうか?
シークレットセオリーフルオートEAとは?
シークレットセオリーフルオートEAは奥谷隆一さんが開発したFXの自動売買ツールです。奥谷さんは自動売買を得意としており、過去にはFXスキャルタートルEAアカデミアをリリースしています。
基本ロジックはトレンドフォロー。移動平均線とモメンタム(相場の勢いや強弱を数値化したテクニカル指標)を基準に上下に動きが出たタイミングでエントリーします。
時間軸チャートは30分足が中心になります。通貨ペア数はドル円、ユーロ円、ポンドドル、ポンド円の4種類の中から選択します。
フルオートモードにすれば何も手を加える必要がない完全自動売買が実現できます。フルオートを解除して手動トレードモードで使うことも可能です。
強みとしては2分割決済が搭載されている点です。利確を2段階で自動的に行うようになっているので、利益を確保しつつさらに伸ばしていくことが可能になります。
価格は79800円。10万円を超えるEAツールは決して珍しくないので、比較的割安と言えるかもしれません。ただEAツールの平均価格が高すぎるのは紛れもない事実です。
セールスページを見ると「全自動で1億円!」の大きなキャッチコピーが目立ちます。この手のコピーを見ると急に不安を感じるのは私だけでしょうか・・・。
ここからは検証報告を書いていきます。
シークレットセオリーフルオートEAの検証
今回はFXの自動売買に強い知人のトレーダー仲間に検証を依頼しました。FX自動売買ツールのことならばなんでも知っている専門家です。
彼からの報告を元に、レビューを書いていきます。
まずは気になる運用成績です。3か月間フルオートで運用したところ、10万円の資金が10万1500円になったそうです。利益は+1500円になります。
資金量に合わせてロットを自動的に調節する機能があるため、勝っても負けても少額だったと話していました。勝率は50%前後で勝ったり負けたりとの事でした。
ロットを増やしながらナンピンを繰り返すマーチンゲールに比べれば、破綻リスクも少なく安全ではあります。
トレンドフォローがロジックでもあるので、長く運用を続ければゆっくりではありますが資産は増えそうです。年単位で見ればそこまで悪いEAではないです。
ただ本来の目的である資産を増やすという観点からすると、物足りなさを感じてしまいます。ツール代を回収するのに何年かかるかという話になってきます。
最低でも資金100万円以上はあった方がよさそうです。年利は平均3%~5%程度が見込まれますが、この水準であればEAを稼働させる意味はあるのかという話になります。
バックテストでは全自動で1億円を達成できたとのことですが、あまり真に受けない方がよいと思います。セールス用のキャッチコピーだと割り切った方がいいです。
まとめると悪いEAではないですが、購入するほどではないという感想です。
総合評価
B (60点:購入してもよい)
B評価としました。トレンドフォロー型のロジックであり、大きく負けるリスクが小さい点。少額ではありますが資金を増やせたことが理由です。
FXの自動売買ツールは続々と新作がリリースされていますが、いまだにAランク以上のものが出てきていません。それだけハードルが高いということなのかもしれません。
自動売買は楽にできる一方で、日々変化する相場に対して応用が利かない点がネックです。ずっとトレンド相場であれば利益が出せるでしょうが、そうはいきません。
ツールの内容、運用成績、価格ともう1つ強調できる部分はありませんでした。裁量やシストレに比べて出遅れ感は否めず、優秀なEA開発にはもう少し時間がかかりそうです。